CBF190X FIGHTHAWK ホンダプロモーション映像はこちら


中国の新大州本田で製造している、CBF190Xです。


最近流行のアドベンチャーツアラーのカテゴリーに入るオートバイでしょう。


標準で、トップケースとパニアケースが付属するようです(販売店による)。


Vストローム250
ヴェルシスX250
あたりがライバルといってもいいでしょう。

重量は、
CBF190Xが148kg
Vストローム250が189kg
ヴェルシスX250が175kg


製造国は、
CBF190Xは中国
Vストローム250は中国
ヴェルシスX250はタイ

価格は
CBF190Xが¥380000ぐらい(乗り出し価格)
Vストローム250が¥570240
ヴェルシスX250が¥629640

CBF190Xは乗り出し価格ですので、差はもう少しあるでしょう。

CBFはパニアケース、トップケースが付属しますが、Vストとヴェルシスはオプション。

CBFとVストはセンタースタンド標準装備ですが、ヴェルシスはオプション。

出力は、
CBF 11.8Kw/8000rpm
Vストローム250 18kw/8000rpm
ヴェルシスX250 24kw/11500rpm
パワーは圧倒的にヴェルシスXですが、ショートストロークの高回転型エンジンです。一方CBFとVストはロングストロークです。

CBFは並行輸入車ですが、Vストとヴェルは正規です。このあたりも価格の差に現れています。

どれがいいかは一概にはいえませんが、デザインは三者三様で、お好み次第。

重量はCBFが圧倒的に軽いので、使っているとこのあたりは大きな差になってきそうな気がします。

ヘッドライトとウインカーはLEDです。


テールライトとナンバー灯は電球を使用しています。


パニアケースをつけると、横幅がかなりあります。

トップケースは、スペインのSHAD製でHONDA仕様です。ちなみに、BMWのスポーツパニアケースはSHAD製です。



全長:2121mm
全幅:821mm
全高:1268mm
軸距離:1356mm
最低地上高:138mm
整備車両重量:148kg
タンク容量:12L
総排気量:184cc

最高出力:11.8Kw/8000rpm
最高トルク:15.3N.m/7000rpm

始動方式:セル
変速機:常時噛合式5速リターン

本田HPより




VFR1200あたりから、凝ったカウル形状を用いていますが、CBF190Xも同様のデザインを用いています。

ペットネームは、FIGHTHAWK

50代〜の方には、HAWKというネーミングは親しみがあるのでは?

ホーク
ホーク2
ホーク3
スーパーホーク
ナイトホーク
などなど










日本は相手にしていないようで、HONDAエンブレムには、漢字で新大州本田と入っています。
これは、日本では受け入れられづらいでしょう?

欧米では、受けがいいのかもしれません。


















赤いステッチのシートです。なかなかよい質感があります。
肉厚もあり、座り心地もよさそうです。













メーターは最新のオートバイらしく、デジタルメーターです。
スピード、エンジン回転数、燃料、ODO、トリップA/B、時計を表示。
















メーター右下には、スマホ等の充電に便利な、USBソケットが標準で装備されています。

台湾製スクーターなどでは当然のように装備されていますが、日本製オートバイも標準でつけて欲しい装備のひとつです。



エンジンは、シンプルな空冷2バルブ単気筒です。
燃料供給装置は、インジェクションです。
スロットルを開けた際の吹けあがり方が、トルク感を感じる気持ちよさがあります。

アイドリングでの走行、Uターンも難なくこなします。


ボア×ストローク:61mm×63mm

圧縮比、9.5:1

184cc


バルブクリアランス
IN:0.08mm±0.02
EX:0.24mm±0.02


エンジンオイル量
総量:1.2L
交換時:1.0L


スパークプラグ
CPR8EA-9(NGK)ギャップ:0.8-0.9

バッテリー
YTX7L-BS


フロントフォークは、CB(F)190Rと同様に、倒立フォークです。かなりやわらかめなセッティングです。

ホイールは、細身のスポークのキャストホイールです。

ブレーキは、前後ディスクブレーキ。
F:片押し2POT
R:片押し1POT

タイヤサイズ 空気圧
F:110/70-17  2.0k
R:140/70-17  2.0k 2名 2.25k

締め付けトルク
Fアクスル:64Nm
Fアクスル固定ボルト:23Nm
Rアクスル:88Nm
キャリパーボルト:26Nm
ステムナット:74Nm
ステム調整ナット:24.5Nm
フォークボルト:23Nm

フォークオイル
オイルレベル:70mm
オイル量:395cc



ハンドルスイッチ部。
右は、キルスイッチ、ヘッドライトスイッチ、スターターです。




左は、ライトのハイロー切り替え、ウインカー、ホーンです。

大きめのスクリーンがついています。

メタル調ステッカーには、HONDAと新大州本田と入っています。



リアには、リアキャリアとパニアステーが付いています。
シート下には、車載工具を入れるぐらいのスペースがあります。ETCを入れてもいいかもしれません。

カバー類を外していきます。

サイドカバー
ボルト2本(+3番と+2番)とグロメット2個で留まっています。

左右対称です。




サイドカウル
10mmボルト1本
+3番1本
3mmのヘックス
グロメット1本
で留まっています。
ボルト類を外して、下側を手前に引いてグロメットを抜いて、アッパーカウルに爪がかかっていますので、後ろ側を下に下げると外れます。

左右対称です。
ヘッドライトを外します。

スクリーンを留めているヘックスボルト4本を外す。
スクリーンを外す。
スクリーンステーを留めているヘックスボルト3本、カラーがありますので、外す。
スクリーンステーを外す。

ヘッドライトを留めている、3mmヘックスボルト2本を外す。
ヘッドライト下の3mmヘックスボルトを外す。
ヘッドライトを手前に抜き取ります。
タンクカバーとは、爪で引っ掛かっていますので、多少力が要ります。

抜けたら、ライトのコネクタを外します。
タンクカバーを外す。


メーターカウルと固定している、3.0ヘックスボルト6本を外す。


10mmボルト2本、カラーを外す。


左右のウインカーの配線(キボシ)を抜く。

カバーの後ろ側を上げながら、前側を広げながら、抜き取ります。

こんな状態で外れます。

エアクリーナーエレメントの交換

1、シートを外す。
2、+2番でボルト4本を外す。後ろ側2本は抜き取りますが、前側2本は、フレームの穴からドライバーを入れると、アクセスできます。完全に緩めたら、そのままにしておきます。回りに受けが付いているので、そのままで落ちません。戻す際も、ボルトを入れたまま、蓋を取り付けます。

エレメントは乗せてあるだけですので、手で簡単に取れます。
エレメントをとると、網があります。新しいエレメントをセットして、蓋をして完了です。



フロントフォークシール交換

ダンピングをあまり効かせていないフォークなので、オイルを交換してみようと外しました。

左側から、オイル滲みがあったため、シールの交換もしました。

フォークキャップボルト27mmを緩めると、アウターが下がりますので、ロックナットを緩めて、ロッドからキャップボルトを外します。
アウターを抜き取ります(その際、フォークシールは抜けます。

見たところ、非分解式のようです。

シールを新品にして、戻します。

CB190Rのサービスマニュアルによる(見たところ、同じ形状、内部構成です)と、キャップボルトをつけた状態で、アウターをめいいっぱい下ろし、そこでオイルを入れて、ロッドをストロークさせながら(分解できないので、スプリングは効いた状態です)、規定量を入れて、その後、オイルレベルを合わせて、アウターを上げて、キャップボルトを締めるだけです。


インナーフォークの中にスプリングとロッドが入っていますが、圧入されているようで、分解するようにはなっていませんでした。


製造から、1年、1800kmほどの走行しかしていない車両ですので、内部の状態は、良好でした。
テフロンも問題ありません。
アウターも、オイルを抜いただけですが、非常にきれいです(長い年月や走行をしていると、ヘドロが溜まっているものです)。

入っていたオイルは、かなりやわらかいものでしたので、少し固めのものを入れて、様子をみます。

尚、オイルレベル70mmですと、フルボトムしてしまうと思うので、オイルレベルと少し上げてみます

本来は、専門業者に任せるべきことですが、予算的に厳しいので、自分でしています。

固めのオイルを入れて、オイルレベルは50mmほどにしてみましたが、多少しっかり感はでたと思います。

KSR110等のものを同じ構造なので、作りはそれなりということでしょう。


少し驚いたのは、締め付けの点検のマジック跡があるのですが、規定トルクで締めたところ、ほぼその位置になりましたので、きちんと規定トルクで締めているようです。
これが工場出荷時の状態なのか、販売店で新車販売時にやり直したのかは不明ですが・・・。

ステムベアリングもスムーズでしたので、規定の方法で規定トルクで締め付けているようです。
だいたい締めすぎて、ごろごろしている部分なのですが・・・。

本田品質ということなら、いいことです。


フォークシールは、中国ホンダの品番(51490-K70-601)ですと日本では購入できません。

フォークシールのサイズは、37×50×11mm

ホンダ国内仕様のオートバイですと、
品番:51490-KAZ-003
が使用可能です。

その他、CR150Rも同サイズのようです。
51490-GBF-J21
レーサー用ですので、耐久性は不明です。


フォークシール交換の標準作業時間は、CBF190Rの場合、片側0.7H、両方ですと、1.2Hですが、CBF190Xですと、カウルの脱着が必要と思いますので、その分増えると思います。
バルブクリアランス調整

サイドカバー4個(左右2個づつ)を外す。

ヘッドカバーの8mmボルト4個を均等にしながら緩めて、取り外す。

カバーをプラスチックハンバー等で軽く叩いて、取り外す。
圧縮上支点を出す。

エンジン左側、ジェネレーターカバーにある、クランク用キャップを外す。

19mmソケットでクランクを左回りに、IN側バルブが下がり上がりしてから、クランクが重くなるぐらいまで回す。
※、タイミングホール(クランク用キャップの若干左上あたり)を外して、TOP位置に合わせるのが本来のやり方です。

圧縮上支点では、ロッカーアーム(IN、EX両方共)に遊びがあります。それが、クリアランスです。
ロッカーアームとバルブの間にシツクネスゲージを入れて、クリアランスが規定値内になるように調整します。
IN:0.08mm ±0.02mm
EX:0.24mm ±0.02mm

最近のインジェクション車はEX側のクリアランスがかなり大きめにとられています。
※最近のインジェクション車で、なんか力がない、信号待ちでエンジンが止まってしまう等の症状は、EX側のクリアランス不足が原因のことが多いようです。


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